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産業医が監修!休職した従業員の職場復帰支援におけるポイント

絹川 千尋
監修者

日本産業衛生学会産業衛生専門医/日本医師会認定産業医/社会医学系指導

日本産業衛生学会指導医、社会医学系指導医、日本医師会認定産業医、メンタルヘルス法務主任者専属として勤務。その後中小企業を対象とした産業医として独立し、株式会社産業医システムズを設立。現在は統括産業医として、産業医に指導をしながら、チーム制による産業保健活動を行う。

従業員が休職してしまった…そんなとき、いつから職場復帰に向けてのサポートをスタートしたら
良いのでしょうか。そして、どのタイミングで・どのように支援をしたら良いのでしょうか。

実は従業員が休職中から、職場復帰に向けてサポートができることが沢山あります。一方で会社には、
従業員が安心・安全に働けるように配慮をしなければならないという「安全配慮義務」が課せられています。
この安全配慮義務を果たすため、復職までのサポートをするにあたって会社が気を付けて対応しなければ
ならないこともあります。

本記事では、企業の担当者様が最も困る事が多いといっても過言ではない、従業員の職場復帰に向けて押さえるべきポイントついてご説明します。また記事のなかでは、職場復帰に向けてのよくある疑問点にもお答えしています。従業員の休職から職場復帰までの流れに沿って、ポイントを確認していきましょう。

※会社のなかには休職制度のない会社もあります。例えば有給休暇を使用してお休みをする場合は「休職」とは呼びませんが、この記事では長期に会社を休むこと「休職」という文言を用いて説明しています。

産業医をお探しの方は産業医システムズへ!

・従業員の健康管理にお困りの企業担当者様

・健康経営にご関心のある企業担当者様

ご相談だけでも可能ですので、ぜひ産業医システムズにお気軽にお問合せください。
当社のサービスには、他社とは異なる特徴があります。

個々の会社のニーズに応じた産業医のご紹介

産業医システムズでは、企業様の規模の大小を問わず、各企業様のニーズに合った産業医をご紹介します。
産業医として重宝されることが多い精神科出身の医師や女性の医師が複数在籍している点も特徴です。

他にはない、産業医2名と保健師を含めた信頼のチーム体制

当社では全国に550人しかいない、産業医を指導できる統括産業医が常駐しています。通常産業医は1名体制ですが、当社では担当産業医のほか、統括産業医もあわせた2名体制でフォローいたします。急な産業医の退職で困ることもありません。担当産業医の訪問日以外での従業員のトラブル、ご相談等は、当社の統括産業医が対応します。当社では産業医のほか保健師が皆さまをサポートします。何か起こった際の一次対応や健康相談の対応を行い、必要時は担当または統括産業医と連携して対応します。

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◆STEP1.休職中の支援

STEP1-1. 産業医面談を活用し、スムーズに職場復帰ができるよう下地を整える

産業医と契約している場合、休職中に産業医面談を行うことが効果的です。定期的に面談を行うことで、産業医は従業員の回復状況が把握でき、必要に応じて従業員の主治医と連携をとることができる等のメリットがあります。従業員は復職に向けての不安を産業医に相談でき、本人の上長や人事は、復職に向けての疑問点を産業医に相談できます。つまり産業医が従業員と会社の間に入って潤滑油としての役割を果たし、早期から復帰に向けての準備を整えられるのです。
ワンポイントアドバイス▶休職中、特に休職に入ったばかりの時は、会社と離れて療養することが大切です。無理矢理面談のために会社に来させることはやめましょう。休職中は労働災害(通勤災害)も適用されません。休職中の面談ではオンラインツール等を活用すると良いでしょう。

STEP1-2. 産業医-従業員-会社間で職場復帰に向けての目標設定と認識合わせを行う

産業医面談を実施するなかで、復職に向けてのマイルストーンやゴール、ゴールに至るまでのおおまかなスケジュールを設定することも大切です。ゴールを定めることで復職可否の判断基準が明確になり、従業員も休職中に復職に向けて生活リズムを整えたり、仕事を再開するための準備を整える期間を持つことができます。就業規則等に休職満了日が定められている場合は、期限に注意しましょう。ゴールやスケジュールは会社とも連携し、皆で意識あわせを行うことが大切です。

◆STEP2.産業医と会社による職場復帰可否の判断

STEP2-1.診断書(主治医意見書)の提出

従業員から「復帰可」の診断書が出されたら、いよいよ復職に向けて本格的に動き出す時期です。復職の可否は「病状が改善し、業務を遂行できる健康状態に戻っているかどうか」がポイントになりますが、専門的な知識がなければ健康状態を判断することができません。そこで、診断書を通して第三者である専門医の意見を聴取することが大切です。また診断書は証拠書類のひとつになるため、復帰後の万が一のトラブルを防ぐためにも、従業員に取得してもらうよう依頼しましょう。

STEP2-2.復帰場所の調整

診断書に復職時の留意事項が記載されている場合がありますが、従業員本人とよく相談し、職場として可能な範囲で対応します。診断書の記載事項を参考に、職場の上長や人事部と連携して、どこの職場に復帰させるか、どの業務を担当させるかの検討を行います。原則は元居た職場への復帰とされていますが、本人の病状や不調の要因によってはその限りではありません。産業医は医学的な観点から助言することができるため、産業医同席で復職前会議を開催できると尚良いでしょう。

STEP2-3.産業医面談の設定

診断書が提出されたら、できる限り速やかに産業医面談を調整します。
主治医から復職可の診断書が出ているにもかかわらず、明確な理由なく産業医面談の実施を遅らせることは、
給与関連のトラブル(休業中は給与が支給されないことも多い)にもつながるリスクがあります。
産業医の訪問日が限られている場合は、あらかじめ社員にその旨を説明しておくと、トラブルになりづらいです。
産業医面談の枠は、復職可否の面談を優先的に入れると良いでしょう。

STEP2-4.産業医面談の実施

産業医面談を通じて、まずは産業医が復職可否を判断し、会社に意見を伝えます。なぜ主治医の診断書だけではなく、産業医による面談が必要なのでしょうか。主治医は病気が回復状態を基準に診断書(主治医意見書)を書きますが、病状が改善しても、職務遂行能力があるか(=実際の仕事に耐えうる心身の状態となっているか)どうかは別の問題です。
産業医は実際の職場での業務を把握して、休業前と同等レベルの仕事に就くことができるかを確認した上で、
復職可否を判断します。

STEP2-5.産業医からの意見聴取と職場での配慮事項の確認

従業員が安全に復帰するためには、産業医の意見を聴取することが大切です。産業医面談では、復職後に気を付けるべき事はないか、職場での配慮事項を検討します。例えば復帰直後はアクセルを全開にせずに、時間外勤務や出張を禁止するといった就業制限です。従業員との面談後に会議を開催し、復職後の具体的な配慮事項について、上長や人事が産業医から意見を聞く場を持てると良いでしょう。

よくある質問①最終的に職場復帰を決めるのは誰?産業医?

それでは、従業員の復職可否を最終的に判断するのは誰なのでしょうか。
最終的な職場復帰の可否を決定するのは会社です。
産業医の意見をもとに、会社が従業員の職場復帰可否を判断します。

よくある質問②復職時の産業医面談は法的義務がある?

復職時の産業医面談は、法的義務はありません。しかしながら、もし復職後に症状が悪化したり、命に関わる事態になった場合、会社に「安全配慮義務違反」が問われることになってしまいます。復職時は産業医面談を実施し、医学的知見を熟知している産業医と2人3脚で支援することが、従業員や会社にとって最も安全・安心な形です。

◆STEP3.職場復帰(復職)

従業員の職場復帰への意思が確認でき、産業医も会社も職場復帰可と判断すれば、いよいよ復職です。

STEP3-1.復職日の設定

給与関連のトラブル(※休職中は給与が支給されないことも多い)を避けるため、復職が決まったら、可能な限り早く職場に戻れるよう調整しましょう。

STEP3-2.復職後の経過観察

従業員にとって復職後は想像以上のエネルギーを要しますので、復帰後に症状が悪化する可能性もゼロではありません。職場環境調整の一環で復帰と同時期に異動となった場合は、新しい環境への適応もポイントになるでしょう。そのため、復帰後も一定期間は産業医面談を行い、問題なく職場に適応ができているか経過観察を行います。問題がなければ徐々に就業上の制限を緩和し、通常勤務を目指します。

よくある質問③就業制限はどの程度で解除になる?

人によって状況が異なるため一概には言えませんが、目安としては3か月から6か月程度で通常勤務(=他の社員と同様の対応で良い状態)に戻ります。あまりにも長く就業制限がかかったままになってしまう場合は、体調に問題があるとも考えられます。就業制限が長引くのを防ぐためにも、復職の時に通常勤務までのマイルストーンやスケジュールについて、共有しておくと良いでしょう。

産業医がいない場合はどうすれば良いの?

従業員が50人未満の会社は、産業医の選任義務がないため、産業医と契約していない場合もあるでしょう。その場合は、労働者健康安全機構が設置する地域の産業保健総合支援センターで、専門家の助言を受けることができます。一方で従業員が50人未満であっても、産業医を導入するメリットは沢山あります。

復職対応でお悩みの会社の担当者様は、これを機会に産業医の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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